関連イベント(作品説明・オープニングパフォーマンス)アーカイブページ
①「X-SynapseL」アルトリコーダーとライヴエレクトロニクスのための(2020)
【パフォーマンス】
レオニード・ズヴォリンスキー:コンセプト、インタラクティブ・オーディオビジュアル・システム、リアルタイム音響・映像生成、アルトリコーダー
【作家によるパフォーマンス説明】
神経生理学では、人の記憶というものは固定した記憶の保存ではなく、ニューロンのテクストは常時更新されるとされている。それだけではなく、いずれかの記憶に回帰するたびに脳がそのメモリを上書きする。そのため、記憶にアプローチするたびに、その記憶は既に変更された新たなヴァリエーションを内包している。思い出す頻度が高い記憶ほど、記憶のテクストは干渉され逸脱していく。このプロセスは極端な場合、もとの情報から完全に変形していく。 では、記憶が唯一残された過去の痕跡である場合はどうであろうか。思い出や故人を思い出すたびにその記憶は変形され幻像にとって変わられ、現実からかけ離れていってしまうのだろうか。本作品では、これは基となるリコーダーの音の絶え間ない変移に反映されている。リズム型、アクセント、長い音は新しいハイブリッドな形式の中で繰り返され、混ざり合い、流れ移っていく。 エレクトロニクスパートはアルトリコーダーのパートと相互に影響を与え合う関係を基礎にしており、接触の可能性と途切れることのない変化を呼び起こす音楽の要素間でのシナプスの繋がりのようなものを現実化する存在である。 本作品は、喪失をテーマとしている。何かとても大事なことを思い出そうとするたびに、シナプスの繋がりは変化し記憶は何度も書き換えられて、もとの記憶のバージョンに戻ることなく徐々にオリジナルから遠ざかっていくのである。
②さいたま文化発プロジェクト「空想するさいたま」【Sleeping Memory】パフォーマンス
【パフォーマンス】
レオニード・ズヴォリンスキー:コンセプト、インタラクティブ・オーディオビジュアル・システム、リアルタイム音響・映像生成
midorim:音楽、音響即興
ふくいさほ:身体パフォーマンス
実施概要
日時:2025年2月8日(土)15:30~17:00
内容:趣旨説明・作品解説ツアー、パフォーマンス、作家との交流
出演:レオニード・ズヴォリンスキー、生命の躍動(ふくいさほ、midorim)